坐禅修行は初心の時から悟りを開いた指導者に師事した方が良いです

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写真は武井壮のオトナの学校

坐禅修行は初心の時が大切

我流で坐禅を始めて変な癖をつけるとあとあと大変です


長年坐禅をしているという人は、大抵、
坐禅が面白くなくなるので
自分でも気づかないうちに居眠り坐禅をしている
人がほとんどです。

ほぼ100%と言ってもいいですね。在家の人も僧侶(お坊さん)も同じです。
見事に眠っています。
(警策が近づいてきたら叩かれないように上手に起きることさえできるようになります)


マスメディアでも坐禅を教えていたという人に会いました。
自称、坐禅のベテラン。
そして、その人、「坐る時間はいくらでもある」と何度も仰っていました。
時間もお金も十分にあるそうです。
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でも、一緒に坐ると、坐禅時間中、ずっと眠っておられました。
わたしが警策を回していたのではありません。

「では、何でお前は、横の人が眠っているって分かるんだ?」って?

坐禅中はその人のことは無関係ですが、視野が広いので、横の人のシルエットが動くのが分かるからです。


ゴルフも我流は一旦身につくと癖が取れない
ゴルフとかでもそう言われます。
我流で始める人は、ちょっと本を読むくらいのことはあっても自分がどのようなフォームでやっているか分からないので、結局我流のゴルフになって、成績も上がりません。

しかし、最初からプロにレッスンを受けた人は上達が早いといいます。


居眠り坐禅が習慣になった人は、自分で気づかないからたちが悪い

知らず識らず坐禅中に居眠りをするようになった場合、その人が真面目であればあるほど、厄介です。

自分で居眠りをしていると気づいていないのですから、それを指摘しても効果がありません。指摘するだけ無駄です。聞き入れません。
(それは指導者の仕事なので、修行者はやってはいけません)

そのような人たち、眠っているのに警策で叩かれると、叩かれたことが不服です。
井上義衍老師系統では警策がないのでよけいに厄介です。
井上義衍老師系統でも眠っているベテランはたくさん居ます。


昭和の時代、井上義衍老師のお寺にやって来て、10年間師事していても坐禅中は居眠りしかしていなかったという僧侶もいました。
(その人の人格のことではありません 温厚で多くの人に慕われていたようです わたしも用事でお会いしたことがあります 指導者になられていました でも仏道の根幹である坐禅修行については居眠りだったのです 悟っているかどうかや法に関する質問に対しては回答不能の状態でした) 

言いたいことは、本物の老師についている(師事している)ことと修行が成就することとは別だということです


坐禅は、初心の時からプロに習うべきです。

プロとは、正しい坐禅修行の結果、釈尊と同じく解脱をした人です。
提唱を聴くだけでは解釈間違いをしていても気づきません。
だから遠慮なく、質問や独参を繰り返すべきです。独りよがりになります。


井上義衍老師は、
「言い足りていないところが必ずあると思うので、質問をしてください」
と本のどこかで言われています。

教えを素直を聴くこととは、うのみにすることとは全く異なります。
悟っている人がおっしゃっているからごもっともごもっともと聴くのでありません。
自分の受け取り方を間違えているかも知れないので、
「・・・・」とおっしゃいましたが、それは、
「◯◯◯」という意味でしょうか?

と理解が正しいかを確認する必要があるのです。


和尚さんの法話を聞いて、疑問があれば、その場で質問すべきなのです。


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公案梯子禅で悟った僧侶は一人もいない 在家の人も同じ

数息観とか公案禅もおすすめしません。それらは修行の本道ではありません。
もちろん古人で一則の公案に懸命になって悟った人は沢山います。
しかし、公案を次から次へと解いていく「公案梯子禅」で悟る人は一人もいません。本当に一人も出会ったことがありません。印可証明を持っている僧侶でもです。


そんなことに時間を浪費できません。
人生短いです。

今どき、一足飛びに悟る(頓悟)ことは難しいけれども、公案でだれでも徐々に悟ることができるようになるんだ(漸悟) と偽物は言っています。だまされないようにしましょう。

飯田欓隠老師だったかが、公案の解答集をわざと出版したと言われています。
『現代相似禅評論』(大正5年刊行 1971年復刻)という書物です。
飯田欓隠(いいだとういん)老師は、出家前の居士の時代、公案修行に貴重な10何年を浪費されました。
(当時の臨済禅の最高峰と言われていた南天棒中原橙洲老師(なかはらとうじゅうろうし)に10年以上師事されていたのですが、最終的に師を見限って、岐阜県のお寺を借りて只管打坐の独攝心をして居士のまま大悟されたのです)

公案禅に時間をかけることの無意味さを訴えたかったから公案の解答を暴露したわけです。飯田欓隠老師は臨済宗では最も尊敬されている古仏です。井上義衍老師を導いた人でもあります。

飯田居士のその10何年もの期間も修行になったのではありません。
何でも修行だと言わないで下さい。

あきらかに無駄だったのです。
職場に行くのに、毎日わざわざ遠回りしているのと同じです。
時間、お金、エネルギーが無駄遣いとなります。


◯◯駅に行くのには、どう行ったらいいか改札で尋ねられて、わざわざ遠回りする方法を教えている人って、善人ではないですよね。
その人は、自分が知らないのに教えているか、悪意で教えているかのどちらかです。
知らないのなら、「ごめんなさい、わたし分からないので他の人に尋ねて下さい」と言うのがベストです。駅員さんのところまで連れて行ってあげればパーフェクトです。


自分で居眠り座禅をしているかどうか分からない人へ

おすすめは、スマホを三脚に立てて、1炷(いっちゅう)40分の間、自分の姿を録画することです。 ※臨済宗では1炷(いっしゅ)と読み、時間も25分と短いです。

タレントで、アスリートの武井 壮という人がいます。この人、ビデオに撮った自分の身体が、自分の思うように動いていないことに気づいてから、自分のアスリートとしての人生が始まったそうです。 それまでは自分のフォームが一流選手と同じだと思っていたそうです。
たとえば、立位で、「はい、両腕を水平にして下さい」と言われて、自分が水平にしているつもりでも鏡で見ると、全然水平でなかったそうです。


自分の坐禅姿を40分録画してみよう

なので、自分の坐禅姿の録画を一度動画として確認するのもいいですよ。


三脚の上に下図のような数百円のスマホホルダーをつけて撮影します。
または、2枚目の写真のようなスタンドもあります。
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上の写真のスマホホルダーはこちら

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写真のスマホ・タブレットスタンドはこちら


40分の間に (別に40分でなくても良いのですが、自分の坐禅の姿勢がどんな感じか、そして居眠りをしていないか確かめるにはそれくらいは長い方が良いですね)
意外に居眠りをしている自分に気づくかもしれません。
ガッカリ来るかもしれません。

部屋の温度が高すぎたり、身体がどちらかに傾いていると眠くなりやすいです。
座相については、中高年、老年は身体が曲がってしまっているので仕方がない部分はありますが、直せるところがあれば直すと良いです。

起きているつもりだったのに坐禅中に居眠りしている自分に気づいてガッカリしたとしたら、そこがスタートです。

井上義衍老師系統の悟った老師に何年も師事しているのに、
自分は少しも坐禅をしていなかったと気づくことが大切です。


座相だけではありません。
目に見えない坐禅です、プロに独参で見てもらわないととんでもないことをしている可能性があるわけです。


以下は、自分の身体の動きでも、自分から見えない部分を見えるようにして、スポーツの能力を飛躍的に向上させた武井壮氏の話『オトナの学校』


武井 壮(たけい そう、1973年5月6日生 城志向夢想型(夢とロマンのコアラ) )は神戸学院大学卒、中央学院大学卒。日本のタレント、元陸上競技選手。陸上競技・十種競技元日本チャンピオン。「百獣の王」。
2015年にフランスのリヨンで開催された第21回世界マスターズ陸上競技選手権では、M40クラス(40 - 44歳)の4×100メートルリレーに日本代表のアンカーとして出場。42秒70のタイムで優勝し、金メダルを獲得した。

都内で信号待ちの間にダッシュしたり、テレビに出てもトークの間ずっと片脚を踏み続けて筋肉を鍛えるなど、日夜トレーニングを続ける人。


⇒ 座禅のやり方・組み方―坐禅は悟りの唯一の手段
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※松本自證老師は井上貫道老師の弟子